12月に入ると営業担当者なら誰もが直面する年末の挨拶。普段より訪問社数は倍増しただでさえ忙しい時期に、上司の同行挨拶などイレギュラーイベントも発生、スケジュール調整だけでも四苦八苦。その上持参する手土産の用意や、社で作成された年末用ノベルティが配布されるなど更に気を揉む要件が多発し連日の忘年会でやられた胃は痛むばかり…。
そんな最中に忘れがちでいざとなれば困る、渡し方。
いろいろなビジネスマナーがありますが、さて名入れカレンダーはどのように渡せばよいのでしょうか。知っていると差がつくカレンダーの渡し方を10項目でご紹介します。
目次
地面に置かない
持参した手土産を鞄と一緒に地面に置くなど、うっかり自分の荷物と同じように扱わないよう注意しましょう。地面に置いたものを相手に渡すのは失礼にあたります。椅子やソファの上、またはテーブルの上に置きましょう。また置き場所に困り、手に持ったままや膝の上に置く方もいますが、いかにも手土産を持ってきた印象になりますので避けた方がよいでしょう。
渡す場所は室内で
会議室や来客ブースに通される場合は、室内で渡します。忘れないよう早く渡してしまいたい気持ちはわかりますが出会い頭の簡単な挨拶の後、入り口で渡すのは控えましょう。ただし、室内に入らず玄関先で失礼する予定ならば、外で渡しても構いません。
ベストタイミングは挨拶後
ベストは挨拶が済んだ後。室内に通され改めて挨拶が終わった後のタイミングです。(入り口での簡単な挨拶の後ではないので注意しましょう!)もし名刺交換をする相手がいる場合は名刺交換がひと通り済んだ後になります。談笑に入ったタイミングで切り出しましょう。ただし状況によりタイミングを変えてもOK。例えば日頃から関係の深い取引先の場合、挨拶後しばらく会話が盛り上がることでしょう。その場合は会話がひと段落した後のタイミングに渡しましょう。
袋から出して渡す
紙袋などの持ち運び用の袋に入れて持参した際は、袋から取り出して渡すのがマナーです。袋のまま渡すことは本来失礼にあたります。また入れていた袋は持ち帰りましょう。ギフトケースなどの箱に入れている場合は正面が相手の前にくるように向けて渡しましょう。もしお店などで相手も持ち運ぶことが想定されるのであれば、紙袋のまま渡しましょう。その際は「紙袋のまま失礼いたします」と添えましょう。
渡す相手は先方の最上席にいる方へ
先方が複数人いる場合、渡す相手は先方の最も地位の高い方に渡しましょう。また訪問側が複数人いる場合は上位者の顔を立てて、地位の高い人間から渡してもらうのがマナーとなっています。例えば上司が同行の場においては、上司へ任せ先方へ渡してもらいましょう。ただし上司やその場の状況によっては上司ではなく部下が渡すよう指示を受ける場合もあります。その場合は担当者から渡して問題ありません。
渡す際にひと言添えて
「つまらないものですが」物を贈る際の常套句ですが、近年は本来の意味を外れて敬遠されている節があります。あえて使用せず、別の言葉を選ぶとよいでしょう。「心ばかりの品ですが」「ほんの気持ちですが」といったわかりやすい言葉が便利です。いずれにせよ渡す際にはひとこと添えて渡しましょう。
込められた重さを伝える
ありきたりなカレンダーだと思って渡していませんか。思いは行動に出てしまうもの。受取る取引先にもせっかく渡したカレンダーを軽んじられてしまいます。渡す前にカレンダーの中身を確かめ、良さを見つけましょう。自分で使ってみるのもいいでしょう。「とっても書き込みがしやすいんです」「3月の写真が特に素敵で癒されるんです」「この部分のデザインが画期的でおもしろいんです」どんな部分でも大丈夫、そうひと言添えて渡されると、受取る側は同じカレンダーでも格段にいい物をもらったように思え中身に興味を持ち使ってみたくなります。次回のアポの際の話題にも繋がります。
不在のときは名刺にメッセージを添えて
多忙な年末、アポなしなら先方が不在の可能性も高いです。カレンダーに名刺を添える方が多いですが、それだけではもったいない!ひと手間かけてメッセージを書きましょう。手書きのメッセージを添えるだけで、わざわざ訪問してくれたと先方に気持ちが伝わりやすくなります。またメッセージに対しての返信を込めて、取引先から折り返しの電話も期待できます。
苦手な顧客ほど会うチャンス
取引先によっては普段から関係が薄く訪問回数もあまり多くない会社もあるでしょう。そんな取引先こそカレンダーを配るチャンスです。名入れカレンダーは、お客様と会う名目を作ること、よりよい関係性を作ることを目的としたツールです。普段の営業より格段に訪問しやすい名目があるので、是非この機会を有効に利用しましょう。わざわざ年末に挨拶に来てくれた、大切に思われているのだと先方の担当者に思ってもらえれば、今後の関係性も良好になります。
郵送するなら専用ギフトケースで華やかに
遠方であったりと訪問できない場合は郵送でカレンダーを渡しますがその際役に立つのが専用ギフトケース。オプション商品ですが、商品サイズに合ったケースになるので見栄えが格段によくなります。大事なお客様に贈るなら少しでも見た目にこだわりたいですよね。
いざという時知らないと迷うビジネスマナー。ポイントを押さえて好印象をゲットし、今後の関係構築に活かしましょう。